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Toy'sの映画感想ブログです。

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Toy's CINEMA PARADISE
超大作からカルト映画まで、何でも観る雑食映画好きの映画感想ブログです。
   
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セント・オブ・ウーマン/夢の香り
こわれた夢のかけらを抱いて、男は小さな旅に出た…


セント・オブ・ウーマン/夢の香り
原題: SCENT OF A WOMAN



製作年:1992年 製作国:アメリカ 157分
監督:マーティン・ブレスト
出演:アル・パチーノ、クリス・オドネル、ジェームズ・レブホーン、ガブリエル・アンウォー、
    フィリップ・シーモア・ホフマン、リチャード・ベンチャー、サリー・マーフィ

第65回アカデミー賞:主演男優賞 受賞
第50回ゴールデン・グローブ賞:作品賞(ドラマ)、男優賞(ドラマ)、脚本賞 受賞


【ストーリー】

気難しく人間嫌いな全盲の退役軍人と、心優しい全寮制名門ハイスクールの奨学生との
年齢を超えた友情を描く感動の人間ドラマ。

【感想】

初めて劇場でこの作品を観た時に、なんて暖かい映画なんだと感動した記憶があります。

その頃はまだ十代最後の歳(この頃から映画バカでした(^^;)だったんですが、
他のアクション系や大作系の映画ではなく、
上映時間も長い地味なこの作品を選んだ自分が今でも不思議です(^^
もしかしたら、この映画に呼ばれていたのかもしれませんね。

マーティン・ブレスト監督は傑作『ミッドナイト・ラン』でも立場を超えた
男同士の友情を描いていましたが、
今作では年齢を超えた男同士の友情が描かれています。

気難しく人間嫌いで誰でも構わず怒鳴り散らす全盲の退役軍人フランク
全盲という全ての光を失った闇の中で生きる彼は、心の中まで闇に包まれていました。
家族に疎外され、自分の居場所のない彼の心はとても深い闇の中にありました。

そんな彼をアルバイトで世話する事になった全寮制名門ハイスクールの奨学生チャーリー
決して恵まれた環境で育ってきた訳ではなく、苦労して奨学生となった彼は、
校長を全校生徒の前でペンキまみれにしたイタズラ犯を知っているとの事で、
校長から犯人の名前を明かさなければ退学に、名前を明かせば大学進学の奨学金を出すと
いう交換条件を持ちかけられ悩んでいました。

そんな二人の出会いはきっと運命だったに違いありません。

アルバイトの初日からチャーリーはフランクに無理矢理ニューヨークへの旅に同行させられます。
そしてこの旅が二人にとってかけがえのない、とても重要な旅になるのです。

この作品の中で有名なタンゴを踊る場面は本当に優雅で美しいシーンでした。
気難しく人間嫌いなフランクがとても優雅に、そして華麗にタンゴを踊れるのは、
彼の本質がとてもエレガントな男性であることを証明しているんだと思います。

そしてこの作品のタイトルである「SCENT OF A WOMAN=女性の香り」。
盲目であるがゆえに嗅覚が人並み以上に優れているフランクは、
女性の香りだけで、その女性がどんな人間なのか、どんな物が好みなのかを知る事ができます。

それは男性としてのいやらしさはなく、純粋にその女性がどんな人間なのかを、
香りによって感じ取っているんですよね。
それはフランクがとても紳士的で人間としての高潔さを持っている証なのだと思います。

そんなフランクのとても深い心の闇は、チャーリーとの旅を通じて変化してゆきます。
出会ったばかりの親子ほどの歳の差がある青年に全てをさらけ出し、
深い闇の中で潰れかかったフランクの心に再び光が差し込むのです。

人は誰でも長い人生の中で心に深く傷をおう事があると思います。
その傷は消える事はないかもしれない、忘れる事ができないかもしれない、
一生背負っていかなければならないものかもしれない。
でも、その傷をほんの少しでも癒してくれる、そんな出会いや出来事が絶対にあると思います。

フランクとチャーリーの出会いは、まさしくそれなのだと思います。
深く闇の底に落ちた心と深い闇の底に落ちそうな心が出会い、ふと気付くのです。

人間として生きてゆくための誇り高き精神を。

どんなに深い傷を負ったとしても、どんなに輝かしい未来があったとしても、
人間としての誇り高い精神を持っていなければ意味がありません。

人生の岐路に立たされた時、自分自身がどう行動し、どう考えるか、
そしてどう選択するのかによって、その人の人間性が問われるのです。

どんなに成功しても、どんなに裕福になっても、
人間として恥ずかしくない行動をとり、堂々と胸を張って生きてゆる、
そんな人生でなければ意味がないと思います。

人は決して一人では生きてゆけません。
笑ったり、泣いたり、励ましあったり、時にぶつかり合いながら、
自分自身の心を豊かにしてゆくのだと思います。

そしてその心の豊かさが人間として生きてゆくための誇り高き精神を養ってゆくのです。

年齢を超えた友情はその誇り高き精神を教えてくれたのだと思います。

全盲の退役軍人フランクを演じたアル・パチーノ
その鬼気迫る演技、圧倒的な存在感は今までの彼の中で一番だと思います。
全盲という難役を表面上の演技だけではなく、
深い闇に包まれた心の内面までもしっかりと演じているからこそ、
とてもリアルに感じられたのだと思います。
「ゴッドファーザー」シリーズや「カリートの道」、「スケアクロウ」、
「狼たちの午後」、「セルピコ」など彼が素晴らしい演技を披露した作品は数え切れません。
しかし、その中でもこのフランクという人物を演じたアル・パチーノが一番素晴らしかったです。
この作品で念願のアカデミー賞主演男優賞を受賞しましたよね。
自分はこの作品を観て、それは当然であり必然な事だったんだと感じました。
きっと今まで受賞できなかったのは、この作品で受賞するためだったのだと思います。

そして奨学生チャーリーを演じたクリス・オドネル
純粋で真面目な青年であるチャーリー役は彼のイメージにピッタリでしたね。
アル・パチーノの圧倒的な存在感とは対象的に静かで優しい雰囲気がとても印象的でした。

アル・パチーノとクリス・オドネル、彼らがフランクとチャーリーを演じたからこそ、
この作品にとても深い奥行きが出来たのだと思います。

今まで生きてきた過程や家庭環境、年齢をも超えた友情の大切さ、
そして人間として生きるための誇り高き精神、
人が生きてゆくために忘れてはいけないモノをこの映画が教えてくれました。


ラストの爽やかなで心温まる感動が今も心の中に響いています。

人生の岐路に立たされた時、挫折したり、困難な状況に陥ったとき、
この作品を是非ご鑑賞下さい。
きっと彼らの姿を見て、進むべき人生の道が見えてくると思います。

この作品は自分の人生の中でも、特別な作品となりました。
そして誰かの人生の中でも特別な作品になってほしいと心から願っています。



評価★★★★★★★★★★(10点満点 …1点)

自分の人生の中で、特別な作品です。

この作品もToy'sの映画カテゴリーの殿堂入りです!!


<DVD情報>

セント・オブ・ウーマン/夢の香り

<CD情報>

セント・オブ・ウーマン〜夢の香り オリジナル・サウンドトラック


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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画