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ハムナプトラ/失われた砂漠の都
砂は立ち上がり、天は裂ける! いま、恐るべき力が甦る…


ハムナプトラ/失われた砂漠の都
原題: THE MUMMY



製作年:1999年 製作国:アメリカ 124分
監督:スティーヴン・ソマーズ
出演:ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ、アーノルド・ヴォスルー、ジョン・ハナー
    パトリシア・ヴェラスケス、オデッド・フェール

【ストーリー】

砂漠の奥地に眠る“死者の都=ハムナプトラ”に財宝探しに訪れた一行と、
生きながら葬られてこの世に再び甦った魔道士イムホテップの戦いを描いた冒険活劇アクション超大作。

【感想】

このシリーズ、めちゃくちゃ大好きなんです!!
先日TVで放送されていたので久しぶりに鑑賞しました。
これから「ハムナプトラ3」の劇場公開も控えてますよね。今から楽しみです(^^

「インディ・ジョーンズ」シリーズのような娯楽に徹した定番冒険活劇ですが、そこが良いんですよね。
子供の心に帰ったようにワクワクドキドキしながら理屈抜きで楽しめるし、
まるで主人公たちと一緒に冒険の世界に旅立ったような疑似体験ができますよね。

85042view006.jpg

そして何よりも古代文明の謎が題材になっているところにめちゃくちゃ心惹かれますよね。
冒険心や探究心をくすぐられます(^^

紀元前1290年、国王の愛人アナクスナムンと禁断の恋に落ちた高僧イムホテップは王を暗殺するが
捕らえられてしまい、死者の都ハムナプトラで生きたままミイラ化され、
棺の中で永遠に生き続けさせられる究極の極刑“ホムダイ”という刑を受ける。

月日は流れ1923年、サハラ砂漠の奥地の伝説の都ハムナプトラに眠るという財宝を探しに探検隊が訪れる。
若き冒険家リック・オコンネルは都に眠る公文書を探す女性科学者エヴリンとその兄ジョナサンと共に、
ハムナプトラを目指す旅に出ます。

財宝を追う傭兵や別の探検隊一行、謎の部族の襲撃を受けながらハムナプトラにたどり着いたリック達は、
古代の秘密の呪文を記した“アムン・ラーの書”を発掘。
その書を開くパズルボックスを持っていたエヴリンは、うっかり呪文を読んでしまい、
ついにイムホテップがこの世に甦ってしまう。

恐るべき魔力で復活を遂げて行くイムホテップをリック達は止める事が出来るのか?

あらすじはざっとこんな感じです。

あらすじを読んだだけでも心踊りますよね~。
物語の展開や設定、映像、構成は本当に冒険活劇の定番ですが、
登場するキャラクターたちもまた定番で個性的な面々ばかりしたね。

85042view002.jpg

主人公のリックは冒険活劇映画の定番中の定番街道まっしぐらなキャラクターです(^^
ワイルドな雰囲気だけど機転が利き、どんなピンチでも何とか乗り越えてしまうナイスガイです。
リックを演じたブレンダン・フレイザーはこの作品でブレイクしましたよね。
その後の作品ではあまり存在感が発揮されていないように思えるので、
「ハムナプトラ3」で是非アクの強い存在感を見せてほしいと思います。

エヴリンもまた定番な女性キャラクターでしたね(^^
女性としてのか弱さと仕事への執念を見せる強さを両方兼ね備えていますが、
それが最悪の事態を招いてしまう・・・まさに冒険活劇お馴染みの女性キャラですね。
エヴリンを演じたレイチェル・ワイズは本当に芸達者ですよね。
「ナイロビの蜂」でのシリアスな演技(アカデミー賞助演女優賞を受賞)や、
「ハムナプトラ」シリーズのコミカルな演技まで幅広い演技力を持つ女優さんですね。

エヴリンの兄のジョナサンは、めちゃくちゃナイスキャラでした(笑)
この作品ではいわゆる“お笑い”部門の代表的存在ですが、それが思いっきりハマってましたね(^^
こんなキャラ好きなんですよ、かなりオトボケ&マイペースなところが(笑)
ジョナサンを演じたジョン・ハナーのことはこの作品を観るまで全く知らなかったんですが、
この作品以降も全然見かけませんね(^^;
結構良い味を出している役者さんだと思いますけどね~。

85042view003.jpg

そして魔道士イムホテップ
さすが呪われた男、火の玉を落としたり、砂漠の砂を自分のでかい顔にして飛行機を追いかけたり、
やる事のスケールが違います(笑)
イムホテップを演じたアーノルド・ボスルーもこの作品で有名になりましたね。
とても芸達者な俳優だと思いますが、結構B級映画系に出てることが多いですね。
もっと活躍しても良い俳優さんだと思います。

この映画の魅力は個性的なキャラクター、ど迫力な映像や壮絶なアクション、
そしてハラハラドキドキする展開とコミカルな展開が、
丁度良いバランスで織り交ぜられているところではないでしょうか。

85042view005.jpg

リックやエブリン、ジョナサンたちのコミカルな掛け合い、古代文明を絡めたミステリー
火の玉が街を破壊するシーンなどの迫力のある映像、次々と甦るミイラたちのビジュアル
ミイラ軍団、魔道士イムホテップと死闘を繰り広げる息もつかせぬ壮絶なアクションシーン
大量の虫が襲い掛かってドキドキしたり、キャラクター達の行動にハラハラしたり、
冒険活劇には欠かせない要素をしっかりと抑えていて、
誰もが楽しめる一級のエンターテイメント作品に仕上がっていると思います。

約9年前の作品ですが、ハラハラドキドキさせられる冒険活劇、
老若男女誰もが楽しめる娯楽性は今観ても色あせる事がないですね。

娯楽映画として肩の力を抜いて単純に楽しめますので、
まだ観た事がない方は是非ご鑑賞下さい。オススメです(^^



「ハムナプトラ2/黄金のピラミッド」の感想はこちら

スピンオフ作品「スコーピオン・キング」の感想はこちら


評価★★★★★★★★☆☆(10点満点中8点 …1点)


<DVD情報>

ハムナプトラ 失われた砂漠の都 デラックス・コレクターズ・エディション

ハムナプトラ/失われた砂漠の都 デラックス・エディション

ハムナプトラ 失われた砂漠の都


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ハムナプトラ / 失われた砂漠の都 ― オリジナル・サウンドトラック


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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

トーク・トゥ・ハー
深い眠りの底でも、女は女であり続ける


トーク・トゥ・ハー
原題: HABLE CON ELLA/TALK TO HER



製作年:2002年 製作国:スペイン 113分
監督:ペドロ・アルモドバル
出演:ハビエル・カマラ、ダリオ・グランディネッティ、レオノール・ワトリング、ロサリオ・フローレス
    ジェラルディン・チャップリン、バス・ベガ、ビナ・バウシュ

第75回アカデミー賞:脚本賞 受賞
第60回ゴールデン・グローブ賞:外国語映画賞 受賞
第28回LA批評家協会賞:監督賞 受賞


【ストーリー】

事故で昏睡状態になったバレリーナのアリシアを慕うベニグノは4年間、
看護士として親身にアリシアを世話し、語りかけてきた。
その頃、女闘牛士のリディアが競技中に大怪我を負い昏睡状態に陥ってしまう。
悲嘆にくれる恋人のマルコは同じ境遇にいるベニグノと出会い次第に心を通わせるが、
ある日、アリシアが妊娠している事が発覚する・・・。

【感想】

観る前に想像したものと実際観た物語の展開が全然違っていたので、
ある意味衝撃的な映画であり、感性を刺激される印象的な映画でした。

昏睡状態に陥ってしまった女性を看護する二人の男を軸に物語が進んでゆきます。

一人は事故によって昏睡状態に陥ってしまったバレリーナの女性アリシアを、
4年間という長い年月を看護師として看護してきたベニグノ
彼は献身的な看護をすると同時に、意識のない彼女へ常に語りかけてきました。
しかし、彼は事故にあう前のアリシアとは一言二言話をした事があるだけで、
彼女と恋人同士でもなければ友達でもない、まったくの他人でした。

もう1人は女闘牛士のリディアの恋人である記者のマルコ
リディアは闘牛の競技中に大怪我を負い昏睡状態に陥ってしまう。
マルコは彼女を心配しつつも、語りかける事はおろか、触れることも出来ない。

そんな同じ境遇におかれた二人が出会い、次第に心を通わせてゆきます。

ベニグノはマルコへリディアに語りかけるように説きます。
意識はなくても彼女たちは生きている。
そんな彼女たちに常に語りかけ、意識がある時と同じように接する事で、
彼女たちがいつか意識を取り戻すという希望を持つ事が大切なのだと。

ベニグノは恋人でもなく友達でもないアリシアに対して献身的に看護を続けます。
彼女の好きな演劇やサイレント映画を観に行き、彼女に報告する。
彼女の体を常に美しい状態に保つために細かいケアを怠らない。
恋人でも友達でもない、ベニグノの一方的な“愛”によって看護されるアリシア。

ベニグノは15年間母親の看護をして生きてきました。
多感な時期で大切な時間を母親に捧げていたベニグノは、
普通の男が経験する事、考える事、理解する事が分からず、
愛する人への思いも上手く伝える事ができない、とても不器用な人間です。

そんな不器用な男ベニグノのアリシアに対する献身的な介護は、
愛する方法を知らないベニグノの歪んだ愛情表現だったのです。

愛する事に無垢で無知なベニグノはたとえそれが異常な行為であっても、
それが異常であると理解していない、
それはベニグノが信じる純粋な愛の形だったのです。

ベニグノが母親を看護していた理由、体が不自由だった訳でもなく、
ボケてしまった訳でもない、ただ綺麗な母親でいて欲しかった、
そんなベニグノの想いが、彼の愛の形を変えてしまったのでしょう。

アリシアへの愛情は普通に女性を愛するのとは違っているように感じました。
ベニグノがアリシアに注いだ愛は、母親に注いだ愛と同じ様に、
常に美しい女性でいてほしいという想いだったのです。
ベニグノの愛は“女性=美”であり、ある意味女性を崇拝しているように思えました。

そんな純粋で愛に対して無垢なベニグノと心を通わせるマルコ。
普通の男として恋愛を経験してきた彼にも悲しい過去がありました。
女闘牛士のリディアと出会い、順調に育んでいるように思えた恋愛には、
ベニグノの歪んだ愛情まではいかないけれども、マルコの一方的な愛がありました。

マルコとベニグノ、全く正反対の人生、全く正反対の性格であるにも関わらず、
心を通わせる事ができたのは、形が違えども一方的にしか愛する事のできない
二人の愛に対する精神が共鳴したからなのではないでしょうか。


この作品はただの恋愛や倫理的な問題を描きたかったのではないと思います。
許される行為とか許されない行為とか、そういった次元ではなく、
多くの問題を提議する事によって、人間の心の深い部分、
人間としての尊厳や複雑な精神世界を描きたかったのだと思うのです。


生と死、純粋さと皮肉、奇蹟と悲劇が交錯し、
多面性のある深い問題提議による暗く重い内容の物語でしたが、
ラストの小さな希望によって心が救われた気持ちになりました。


物語、立場などはまったく違いますがベニグノとアリシアの物語は、
ある意味「ロミオ&ジュリエット」のように思えました。

素晴らしい映像美と共に多くの問題を提議し、
人間の複雑な精神世界、そして人間の単純で純粋な心を同時に描いた
ペドロ・アルモドバル監督の手腕は本当に見事だと思います。

とても奥が深い、いろいろな意味での愛の物語に心を揺さぶられました。
観終えた後にジリジリと心に沁みてくる、そんな映画です。



評価★★★★★★★☆☆☆(10点満点中7点 …1点)


<DVD情報>

トーク・トゥ・ハー スタンダード・エディション

トーク・トゥ・ハー リミテッド・エディション

ペドロ・アルモドバル DVD-BOX

<CD情報>

トーク・トゥ・ハー オリジナルサウンドトラック

トーク・トゥ・ハー ~イマジネイション コンパイルド・バイ・ペドロ・アルモドバル


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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

ダンサー・イン・ザ・ダーク
魂の歌声は、誰にも止められない。


ダンサー・イン・ザ・ダーク
原題: DANCER IN THE DARK



製作年:2000年 製作国:デンマーク 140分
監督:ラース・フォン・トリアー
出演:ビョーク、カトリーヌ・ドヌーブ、デヴィッド・モース、ピーター・ストーメア
    ジャン=マルク・バール、ヴラディカ・コスティック、カーラ・セイモア

2000年カンヌ国際映画祭:パルムドール・女優賞 受賞

【ストーリー】

遺伝性の病のために視力が失われつつあるセルマは、
女でひとつで育てている同じ遺伝性の病を持つ息子ジーンのため、
工場で働き内職もして息子の手術費用を貯えていた。
ある日ミスをした事で工場を解雇されてしまい、貯めていたお金まで盗まれていた。

【感想】

とても賛否両論な映画ですよね。
自分も嫁さんと鑑賞しましたが、二人の映画を観た印象や受け止め方がまったく違っていました。

この世の中には世渡り上手な人間もいれば不器用な人間もいる。
自分を守るために力を注ぐ人間もいれば、他人のために力を注ぐ人間もいる。
人は誰でも一人では生きてゆくことができません。
人と人は必ず繋がっているのです。

ただ生き方の違いによって人の人生は大きく違ってきます。
自分が生きる意義や意味、その内容によってその人の人生は180度違うものになります。

主人公セルマは遺伝性の病により視力が失われつつあります。
それでも女でひとつで息子のジーンを育て、工場で働き、内職までしています。
何故そこまでして働くのか・・・それは息子ジーンのため。
ジーンもまたセルマと同じく遺伝性の病を持っているのです。

息子の病を治すためセルマは必死でお金を貯めていたのです。

辛く厳しい生活の中でセルマの心のよりどころはミュージカルでした。
アマチュア劇団で稽古をし、辛い事があればミュージカルの妄想世界へと入り込む。
それは彼女が唯一現実世界の厳しさから自分を守る事ができる場所でした。

彼女はきっと自分自身に生きる力が少ない事を理解していたのですね。
そして自分のやるべき事を理解している。
だからこそ贅沢はせず、ほんの少しの幸せでも満足できる。

とても弱い女性でありながら、その弱さに負けないように一生懸命生きていたのです。

そんな彼女たちに優しく接してくれる人々。
同僚の友人キャシー、彼女に想いを寄せるジェフ
住む場所としてトレーラーを貸してくれている警察官のビル夫妻

ものすごく幸せな環境とは言えないが、小さな幸せを感じながら生きるセルマ。
彼女はとても純粋でした。

そのセルマの純粋さによって起こる悲劇。

そして衝撃的なラストを迎えます。

たぶん多くの人はセルマの自分勝手な行動や救いのない結末に不快感を覚えたと思います。

でも、ただ救いがない映画なのでしょうか?

自分はこの映画を観る前に多くの人の感想を読みました。
ネタバレなしで。
なのでとても衝撃的で救いがない映画なのだと頭で理解していたからかもしれません。

自分は映画を観終えて不快感を覚えることはありませんでした。


※以下ネタバレです※
※この映画を観た方のみ反転して読んで下さい※


セルマの生き方はこれしかなかったのだと思います。
上手く世の中を渡って行く術を知らなかったのです。
生きる事に関してとても不器用だったのです。
そして彼女には揺ぎ無いもの、生きる意義、生きる意味がしっかりと見えていたのです。

彼女にとって全ては息子のジーンであり、彼女の人生だったのです。
そして彼女が生きる意義としていたもの、
それはジーンの病を治療するために手術をすることなのです。

「なぜ同じ病気になると分かっていてジーンを産んだんだ?」
面会にきたジェフの問いかけにセルマの答えた言葉。

「赤ちゃんを抱っこしてみたかった」

この言葉に自分勝手と言う方は沢山います。
たしかに、自分と同じ運命を辿ると知っていながら子供を産むのは、
セルマの自己満足と言えると思います。

ただ、それを非難できるでしょうか?
女性として、人間として産まれてきて、
自分の子供、我が子を抱きたいという気持ちを責める事ができるでしょうか?

彼女は子供が欲しい、そう願った時から自分の生きる意義を持ったのです。
遺伝性の病を持ちながら産まれてくる子供への責任。
それは遺伝性の病を治療する事。
子供が産まれる前から、彼女はその責任を人生の生きる意義としたのです。

セルマはその息子の病を治すという責任を全うするために、
裁判でも真実を話そうとはしませんでした。

もっと上手くできたはずです。
真実を語れば死ぬことも無かった。

でも彼女は生きる事に対して不器用でした。
世の中を上手く渡れる人間でもない、口が達者でもない、
どうやって乗り切ればよいのか分からないセルマは、
ただ息子のジーンを救う事だけを考えていたんだと思います。

きっと自分自身を守る事までは考えられなかったのでしょう。

決して死へと逃げた分けではないと思います。
それは死刑台へと向かう彼女を見れば分かります。

強いと思っていた、怖くないと思っていた・・・
しかし死と直面した彼女は本当の恐怖を味わったのだと思います。

息子のために喜んで死ぬのではない。

本当はもっともっと生きたかった。

息子と幸せな生活を送りたかった。

ただセルマは不器用なだけだった。

最後の彼女の恐怖に怯える姿と流した涙からそう感じました。

子供には絶対に親が必要だと思います。
子を持つ親としてその考えはどんな事があっても揺るぎありません。

自分も彼女には生きてほしかったと思います。
生きてジーンをしっかりと育ててほしかった。

子供が成人するまでしっかりと育てる・・・それは全ての親の責任です。
その責任が一番重要な事なのです。

しかしセルマはその責任を果たせなかった。

でもそれは彼女が責任を放棄したからではない。

彼女の生き方が不器用すぎたのです。
世の中をもっと知っておくべきでした。

そして世の中が、社会が彼女を救う事ができなかった。

この世の中には不条理な事が沢山あります。
納得のいかない事、やりきれない思いをす事、理不尽に感じる事、
矛盾や理不尽さがこの世の中に溢れています。

それでも生きていかなかればいけない。
どんなに矛盾があっても、どんなに理不尽であっても、生きてゆくしかないのです。
このセルマの物語も世の中の不条理な現実によるものなのではないでしょうか?

友人のキャシーが死刑台の上のセルマへ手渡したジーンのメガネ。
本当に病が治ったのか、それともキャシーの最後の優しさだったのか・・・
真実は分かりません。

死の恐怖と対峙するセルマはそのメガネを受け取り、泣きながら歌いました。

彼女の人生の最優先であるジーンの治療。
その成功を喜びながらも、自分の死と直面している恐怖が交じり合い、
喜びとも恐怖ともとれる涙を流し続けます。

でも彼女は満足して死刑になったとは思えない。
きっといつまでもジーンと一緒に生きていたかったのでしょう。

死刑台の上で歌う彼女の姿を観て涙が止まりませんでした。

セルマはミュージカルを観に行った時は、
ラストまで観ないで、終わりから2曲目で劇場を後にしていました。
それは彼女の大好きなミュージカルが終わってしまうのがとても悲しいからです。
2曲目で出てしまえばミュージカルは終わらない。
セルマの中で大好きなミュージカルが永遠に続いているのです。

歌が終わる前に処刑されたセルマは、
きっと大好きなミュージカルの世界で永遠に生きているのだと思います。

自分の心を保つ事のできる大好きな世界で。



※ネタバレ以上※


物語は賛否両論ですが、ストーリーの構成や手振れを用いた斬新な映像、
セルマの空想部分のミュージカルなど、素晴らしい部分が沢山ありました。

特に手振れを用いた映像は酔ってしまったり、気分を悪くする人も多かったようですが、
自分は特に気に止めずに観る事ができました。
監督の真意は分かりませんが、セルマの視力が失われてゆく過程を表現していると同時に、
セルマの不安点な心理状況を表現しているのではないかと思います。

ミュージカル部分では逆に躍動感溢れる映像になっているので、
妄想の世界に入り込んだセルマの心理が安定している事を表現しているのだと思います。

出演者たちもとても素晴らしい俳優ばかりですね。

セルマを演じたビョークの演技はとても素晴らしかったです。
歌唱力はもう何も言う事はありませんが、
次第に視力を失ってゆく事への恐怖や不安を上手く表現していました。
カンヌ国際映画祭で女優賞を受賞したのは必然だったと思います。

そしてセルマの友人キャシーを演じたカトリーヌ・ドヌーブ
彼女の存在感はとてつもないですね。
彼女が画面に出てくるだけで、ものすごい存在感を感じました。
やはり名女優ですね、貫禄が違いました。

セルマの住むためのトレーラーを貸している警察官ビルを演じたデヴィッド・モース
セルマを悲劇に追い込む張本人ながら憎みきれない駄目オヤジを、
とても静かな演技で演じていました。
あの表情は真の悪人にはなりきれないビル役にはピッタリですね。

セルマに想いを寄せるジェフ役のピーター・ストーメア
彼は悪役とか変人役が多いですが、
この映画ではとてもピュアで心優しいジェフ役を好演していました。
ジェフもまた不器用にしか生きる事のできない人間でしたね。

人生は思い通りにはなかなか行きません。
だけどそれが人生


器用に生きることが出来る人間、不器用にしか生きられない人間。
セルマはただ不器用にしか生きることが出来なかった。

そんなセルマを自分勝手な生き方だと責める事ができませんでした。

そしてセルマの人生を観て、

果たして自分は人生を器用に生きることが出来るのか?

セルマのように不器用な生き方しかできていないのではないだろうか?

自分の人生をもう一度見つめ直す事が必要なのではないだろうか?

生きる事の難しさ、人生の意義について考えさせられました。

この映画はただ悲惨な人間を描いただけではないです。

不器用にしか生きる事のできない人間を描く事によって、
この映画を観た全ての人たちに、
自分の人生をもう一度深く真剣に考えて欲しい、
そんな監督のメッセージが込められているのではないでしょうか。



評価★★★★★★★★☆☆(10点満点中8点 …1点)


<DVD情報>

ダンサー・イン・ザ・ダーク

ダンサー・イン・ザ・ダーク 2枚組

<CD情報>

セルマ・ソングズ~ミュージック・フロム・ダンサー・イン・ザ・ダーク


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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

過去のない男
人生は前にしか進まない


過去のない男
原題: MIES VAILLA MENNEISYYTTA/L' HOMME SANS PASSE/THE MAN WITHOUT A PAST



製昨年:2002年 製作国:フィンランド 97分
監督:アキ・カウリスマキ
出演:マルック・ペルトラ、カティ・オウティネン、アンニッキ・タハティ、ユハニ・ニユミラ
    カイヤ・バリカネン、サカリ・クオスマネン、マルコ・ハーヴィスト&ポウタハウカ

2002年カンヌ国際映画祭:グランプリ、主演女優賞 受賞 パルム・ドック賞 受賞
サン・セバスチャン映画祭:国際批評家連盟賞 受賞
ハンブルグ映画祭:ダグラス・サーク賞 受賞
ユッシ(Jussi)賞:最優秀(長篇)作品賞、最優秀監督賞、最優秀脚本賞、最優秀主演女優賞、
            最優秀撮影賞、最優秀編集賞 受賞
バンコク国際映画祭:最優秀脚本賞、最優秀主演女優賞 受賞
第6回ジョン・テンプルトン欧州映画賞 受賞
第14回パームスプリングス国際映画祭:国際批評家賞(FIPRESCI賞) 受賞
スウェーデン映画賞:Guldbagge Award最優秀外国語映画賞 受賞


【ストーリー】

列車に揺られ、夜のヘルシンキに流れ着いた一人の男が、
公園で夜明けを待っている時に突然暴漢に襲われ瀕死の重傷を負ってしまう。
男は病院で奇跡的に意識を取り戻すが、過去の記憶を全て失っていた。
そんな自分の名前すら分からない彼にコンテナで暮らす一家が手を差し伸べ、
男は彼らと共に穏やかな生活を送り始める。
そしで救世軍からスープが振舞われる金曜日、そこで男は救世軍の女性イルマと運命的に出会う。

【感想】

フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキ監督の、
浮き雲』、そして『街のあかり』へと続く敗者を描いた3部作の第2章です。

アキ・カウリスマキ監督の作品を鑑賞するのは『街のあかり』に続いて2作目ですが、
この『過去のない男』を観て分かりました。

自分はこの監督の作品がとても・・・いやものすごく好きなんだと言うことが(^^

心の残るとかそういう次元ではなく、心と体全体で感じるんです。
まるで暖かさと優しさに包まれているような、
そしてそれに包まれている時はとても幸せな気持ちになれるんです。

これだけ素晴らしい作品に出会えるなんて思いもよりませんでした。

余計なものを極力排除した物語、無駄のないセリフ、カメラワークなど、
全てにおいてシンプルな構成、演出はアキ・カウリスマキ監督特有のものなんですね。
今作でもそれは健在でした。

暴漢に襲われ全財産と共に記憶まで失ってしまった主人公。
見ず知らずの場所で自分が誰なのかも分からないという恐怖や絶望の中、
ささやかな人生を少しずつ積み重ねていきます。
過去を振り返らず、常に前に向かって生きてゆくのです。
一文無しの貧乏でも常に彼は紳士的でとても優しい心を持ち続けていました。

そして彼に手を差し伸べる人々。
港のそばの岸辺で倒れていた主人公を介護し助けてくれた家族。
主人公にコンテナ貸す言葉や態度は悪いが根は優しい警察官。
その警察官の飼い犬。
主人公が立ち寄った喫茶店の店員。
恐らく映画史上優しさ№1の銀行強盗(笑)
歩く六法全書みたいな弁護士。
主人公と恋に落ちる救世軍で働く運命の女性イルマ。

全ての人々の人間としての暖かさや優しさが溢れていました。

皆十分過ぎるほどの大人なのにとても純粋で心優しい。
その純粋な心と優しさがとても心地良いんです。

そしてカウリスマキ監督の独特のユーモアの数々がこの作品に散りばめられています。
病院で医師に死亡と診断された直後に意識を取り戻す場面・・・意外と怖かった(笑)
主人公が借りたコンテナに電気工事をしてくれた人が
「礼をしたいんだけど」という主人公に返す言葉(これは笑った、でもセンスある)
コンテナを貸してくれた警察官とその飼い犬ハンニバル(←名前だけで笑)。
主人公の家にロックを聴きにきたバンド演奏者4人の姿。
主人公とイルマの会話でいきなり出てくる「月」の会話。

どれも独特のユーモアに溢れていて、カウリスマキ節が炸裂しまくってる感じでした(^^
このユーモアが暗くなりがちな物語をとても心地良いものにしてくれていると思います。

上記に出てくる警察官の飼い犬であるハンニバルは犬としての演技を評価されて、
2002年カンヌ国際映画祭の第2回パルム・ドック賞を受賞しています。
っていうかパルム・ドック賞なるものがあったんですね(^^
映画祭に参加した記者たちが審査員となって、
非公式ではありますが最優秀犬を選んでいるそうです。面白いですね。

これも監督の作風なのか時代設定なのか、レトロな雰囲気も健在です。
雰囲気を始めセリフまわしや小物に至るまでとてもレトロチックな感じです。

そしてこれも監督のセンスなんだと思いますが色彩や映像がまた素晴らしいです。
どこまでも青く広がる空、コンテナのある港湾地区の乾いた映像、
そして物語のどのシーンを切り抜いても額に飾っておきたくなるような絵になる
素晴らしい映像の数々。本当に素晴らしいセンスだと思います。

監督の作品に共通するものですが、今作でも小津安二郎的な作風が見られます。
さらに物語には全然関係ないのですが主人公が寿司や日本酒を堪能する場面があったり、
そのシーンのバックに流れる音楽がクレージーケンバンドの「ハワイの夜」だったり、
監督の日本通が炸裂しています(^^
遠く離れた異国の作品でこの様なシーンが観られるなんて、とても嬉しくなりました(^^

この『過去のない男』で描かれているテーマは『ホームレス』。
記憶を失い、名前も住む場所も仕事もない無一文のホームレスとなってしまった主人公。
そしてコンテナが放置されている港湾地区でささやかに暮らしている職にあぶれた人々。

社会的に見れば彼らは敗者かもしれない。

しかし彼らは常に前を向いて生きている。

ささやかな生活の中で幸せを感じている。

そんな彼らは本当に敗者なのでしょうか?

人間としての心の豊かさや暖かさ、真の優しさを持つ彼らこそ、
社会的地位や生活環境だけでは計れない心の勝ち組なのではないでしょうか?

人は一人では生きて行けない。
人は人を思いやる心や愛情があるからこそ生きてゆける。
どんな状況においても人間としての心の暖かさや優しさを持ち続け、
そして常に前を向いて生きてゆくことが大事なんだと感じました。

過去がなくても、たとえどんなに辛い過去があったとしても、
これから生きてゆくのは未来なんだ、そしてそれを作るのは自分自身なんだと、
そして人生は前にしか進まないんだということを教えてくれているような気がします。

監督の優しさと人間が持つ本質である愛情で溢れた名作です。
人の心の暖かさと優しさで私たちをそっと包み込んでくれます。



評価★★★★★★★★★☆(10点満点中9点 …1点)


<DVD情報>

過去のない男


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街のあかり
希望を灯す


街のあかり
原題:LAITAKAUPUNGIN VALOT/LIGHTS IN THE DUSK/LICHTER DER VORSTADT
    /LES LUMIERES DU FAUBOURG



製昨年:2006年 製作国:フィンランド/ドイツ/フランス 78分
監督:アキ・カウリスマキ
出演:ヤンネ・フーティアイネン、マリア・ヤンヴェンヘルミ、カティ・オウティネン
    マリア・ヘイスカネン、イルッカ・コイヴラ

【ストーリー】

警備会社で働く男コイスティネンは友人も恋人も家族もいない孤独な生活を送っていた。
そんな彼に目をつけたギャングは自分の情婦ミルヤをコイスティネンのもとに送り、
彼女に恋をしたコイスティネンはギャングの犯罪に利用されてしまう。

【感想】

フィンランドの巨匠アキ・カウリスマキ監督の、
浮き雲』『過去のない男』に続く敗者を描いた3部作の最終章です。

久しぶりに心を鷲掴みにされる作品に出会いました。

実はアキ・カウリスマキ監督作品を観るのは初めてなんです。
祝アキ・カウリスマキ(笑)
とても独特な作風の監督ですね。すごくヨーロッパ的な匂いがします。

友人も恋人も家族もいない、たった一人孤独に生きる男コイスティネン
夜警員の仕事場でも同僚から無視され、バカにされる彼は、
一人バーに飲みに行っても誰にも気に止められなず、
女性に声をかけても相手にされない本当に孤独な男です。

厳しい社会の中で何とか自分の居場所を見つけようとする彼に、世の中は厳しかった。
ほんの少しの幸せも、ほんの僅かな夢も手に入れる事ができない。

そんな愛情に飢えた孤独な男にギャングが目を付けます。
ギャングは自分の情婦ミルヤを彼のもとに送り、
愛情に飢えたコイスティネンを犯罪に利用しようと企みます。

そのギャングたちに面白いように騙されてしまいます。
愛情に飢えたコイスティネンはミルヤに恋をし、彼女に対して誠実に尽くします。
そして騙されたと分かっていても、彼は彼女に対する誠実さを失いません。
なんて不器用な男なのでしょうか?

不器用だからこそ、彼はヘルシンキの街で一人孤独に生きるしかなかったのかもしれません。
誠実で真面目な男であると同時に、
愛や友情、そして生き方全てに対して不器用な男なんだと思います。

そんな孤独の中で一人生きている彼は、その不器用さで気が付いていませんでした。
彼を照らす“街のあかり”のように、彼を見つめる女性の眼差しを。

コイスティネンは本当に徹底的に痛めつけられます。心も体も。
そして多くを望むわけではないのに、幸せも夢も次から次へと打ち砕かれてしまいます。
この映画のほぼ全てのシーンに渡って彼は不幸のどん底に落とされます。

観ていて本当に辛かったです。
なぜ多くを望まないのに、ほんの僅かな幸せがほしいだけなのに、
なぜ彼はこれほどまでに辛い思いをしなければならないのか・・・
胸が締め付けられる想いでした。

しかし、そこにはほんの少しだけ救いがありました。
主人公はどんなに辛く酷い仕打ちを受けたとしても、決して希望だけは捨てなかったことです。
不器用な彼は誠実さと希望だけはしっかりと心に残していたのです。

全てを奪われ、全てを失った彼には通常であれば絶望しか残されていません。
しかし、主人公にとって本当に幸いだったのは一筋の希望の光りが残されていたことです。

それはとても心優しい監督による暖かい眼差し、ほんの少しの希望です。

物語全編に渡り徹底的に痛めつけられたコイスティネンに訪れるラストのほんの少し希望。
それまでの物語が悲惨極まりない事によって、ラストの小さな希望がとても大きく思えました。

とても辛い映画であり、そしてとても希望を感じられる映画でした。
監督の狙いはそこだったんだと思います。

この作品、というかこの監督の作風なんでしょうか、
余計なものを極力排除した物語、セリフの少なさ、カメラワークなど
全てにおいてシンプルな構成であり演出でしたね。

故小津安二郎監督を敬愛していると知って納得しました。
主人公の表情や行動などを撮る時の構成が小津風でしたので。

あと新しい映画なのに何故かレトロっぽく感じるのはやはり作風なんですかね。
雰囲気やちょっとした小物などいろいろな面でレトロなイメージが残りました。

そして舞台もざわめきのある都会でもなく、壮大な大地の映像でもなく、
閑散とした静かで無機質な街の景色を淡々と映し出しています。

これは主人公の心の孤独をより強調した演出なのでしょうか。
暖かさはまるでなく、心も体も寒くなってしまうような、そんな印象を受けました。

そんなシンプルな構成、無機質な街の景色、そして主人公の悲惨な物語が、
ラストの希望の光をより暖かいものとして感じ取れたのかもしれません。

感動の涙を流すわけでもない、押し付けがましいメッセージがあるわけでもない、
ただ本当にシンプルに“希望”という二文字が心に残ります。

この映画のテーマは“孤独”であると監督は言っています。
その“孤独”が本当に心の奥に痛いほど観る者の心に突き刺さってきます。

そしてその孤独を超えたところに見えるんです。

希望”の光りが。

そして主人公を照らし暖かく包み込む“街のあかり”が。

そしてその“希望”と“街のあかり”が主人公の人間性を回復してゆくのです。

決して興行的な作品ではありません。
しかし多くの事を得る事のできる映画であると思います。

誠実さ”や“希望”、そしてどんな事があっても“諦めない心”、
混沌としたこの世の中を生きていく上で大切な事を教えられたような気がします。

そして自分の心の中にもそっと“街のあかり”が灯りました。

上映時間は78分と短めですが、その短い時間の中に一人の男の人生が詰まっています。


評価★★★★★★★★☆☆(10点満点中8点 …1点)


<DVD情報>

街のあかり


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主人公は僕だった
男は悩んでいた。自分だけに聴こえる、作家の声に。


主人公は僕だった
原題: STRANGER THAN FICTION



製作年:2006年 製作国:アメリカ 112分
監督:マーク・フォースター
出演:ウィル・フェレル、エマ・トンプソン、ダスティン・ホフマン、クイーン・ラティファ
    マギー・ギレンホール、リンダ・ハント、トニー・ヘイル

【ストーリー】

毎日同じ時間に目覚め、同じ回数だけ歯を磨き、毎晩同じ時間に眠るという几帳面で退屈な日常を送る
会計検査官のハロルド・クリックは、ある日自分の行動を性格に描写する女性の声が聞こえるようになる。
そしてハロルドはその声から自分の人生の終わりを告げる言葉を耳にする。

【感想】

奇抜なアイデア勝負のだたのコメディかな?
それともちょっとしたサスペンスを織り交ぜただけのコメディなのかな?
そんな風にあまり期待せずに鑑賞しました。

が、以外や以外、とても心温まる良作でした(^^
あまり期待しないで観たからでしょうか?

自分の人生が作家の書く小説と同じだった、というとてもユニークなアイデアと、
それをただのハチャメチャなコメディにはせず、、
うるさすぎない笑いと斬新な映像、そしてラストまでしっかりと丁寧に描かれている物語に
とても好感がもてる作品でした。

毎日同じ時間に目覚め、同じ回数だけ歯を磨き、毎晩同じ時間に眠るという
几帳面で退屈な日常を送っている主人公ハロルドが、
自分の人生をナレーションするかのような女性の声が聞こえ始めた事から、
彼の生き方が変わってゆきます。

声が聞こえるようになってから今までの几帳面な生活が崩れてゆきますが、
逆のその方がハロルドがより人間的に見えてきました。

そして仕事上で知り合ったケーキショップを営む女性アナとの恋愛。
以前のハロルドであれば何の進展もなく仕事上の付き合いで終わっていたのでしょう。
ハロルドはその声により自らの人生を大きく変える事ができたのです。

そんなハロルドの人間的な変化を丁寧に描いた事によって、
この物語が単なるコメディではなく、心温まる良作になったんじゃないかと思います。

ただ奇抜なアイデアによる一人の人間の喜劇を描いただけではなく、
今生きている男の人生の転換期を描いた人間賛歌なのだと思います。

しかし、その声はハロルドの人生をナレーションするだけではなく、
ハロルドの人生の終わりを暗示する言葉を告げます。

そのハロルドにだけ聞こえる声の正体は悲劇作家のカレン
主人公を死なせて小説を完結させる悲劇作家であり、
なぜか現在執筆中の新作の主人公とハロルドの人生が同時進行してしまう。

なかなか癖のある作家で、主人公の殺し方を妄想する場面はちょっと怖い(^^;
その妄想と現実が上手く融合されていてドキドキしました。

ハロルドはカレンの書く小説の主人公と同じように死んでしまうのか?
ハロルドは自分の死を回避する事ができるのか?
ハロルドの人生は悲劇なのか?それとも喜劇なのか?

ハロルドの運命に最後まで釘付けになりました。

ラストまでしっかりと丁寧に描いた素晴らしい脚本、
そして作り方を間違えると駄作になりえるアイデアをうまくまとめ上げた
マーク・フォースター監督の手腕は見事だと思います。

主人公ハロルドを演じたウィル・フェレルはとても適役でしたね。
実はあまり彼の作品を観た事がなく、観た作品でもあまり印象に残ってませんでした。
この映画では彼以外にいないと思えるほどハロルド役がピッタリハマってましたね。
普段はもっとオーバーアクションな演技らしいですが、
今作ではかなり抑えた演技で、それが逆に良かったんだと思います。

悲劇作家カレン役のエマ・トンプソンはやっぱり素晴らしいですね。
彼女の使い方がちょっと勿体無い気もしましたが、
ちょっと風変わりな作家役を見事に演じていたと思います。

そしてハロルドにいろいろとアドバイスするヒルバート教授を演じたダスティン・ホフマン
最近はこのような脇役が多いような気がしますが、やはり貫禄が違いますね。
エマ・トンプソンと共にとても存在感があり、ウィル・ファレルだけでは浮いてしまいそうな
物語をしっかりと引き締めていたと思います。

ユニークなアイデアをしっかりとした脚本で構成し、
オーバーアクションが売りのウィル・ファレルをあえて抑えた演技で演じさせ、
主人公に巻き起こる悲劇をちょっとしたユーモアを交えて描き、
最後には心温まり、心に響くメッセージが用意されている演出が憎いですね。

とてもセンスある作品だったと思います。

ほんのちょっとの勇気を出す事ができれば、
自分の人生を自分自身の手で切り開けるんだと思える、そんな作品でした。



評価★★★★★★★☆☆☆(10点満点中7点 …1点)


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主人公は僕だった コレクターズ・エディション


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今年も宜しくお願いします。
皆様、明けましておめでとうございます。
って、だいぶ明けちゃってますが(^^;

年末年始はPCから離れた生活を送っていたため、
まったく記事の更新ができませんでした。

でも、家族であっちこっち遊び歩いてとても充実した年末年始を過ごせました(^^
普段、子供たちと過ごす時間があまり取れないので、
長い休みの時には思いっきり遊んであげるように心がけています。

映画もいくつか観れましたので、追ってレビューを書いていこうと思います。

現在、脚本家のストが長引いてゴールデングローブ賞受賞式中止になるなど、
映画業界は大変な状況になっていますが、
授賞式のみならず映画製作にも影響が大きいので早く解決してほしいですね。

そんな中ではありますが今年は注目作が目白押しですよね!!
今期待している作品は、

『インディー・ジョーンズ4』…やっと、本当にやっと実現しましたね。

『ランボー4』…今回はかなりグロいシーンが満載らしいです。

『ハムナプトラ3』…今回は中国が舞台。このシリーズ大好きなんです。

『ザ・ダーク・ナイト』…バットマン・ビギンズの続編。期待大です。

『ライラの冒険』…ファンタジー超大作。これも楽しみです。

『28週後...』…前作のスタイリッシュな映像が好きなので期待してます。

ちょっと不安ではありますが観たい作品、

『ドラゴンボール』…うーん、大丈夫かな(笑) かめはめ波は撃つのでしょうか?

『マッハGOGOGO』…真田広之も出ると聞きましたが・・・どんな作品になるのでしょうか?

などなど、まだまだ沢山ありますが、書くと書ききれないのでこの辺でやめときます(^^

下の子供がやっと1歳になったところなので、映画館に足を運ぶのが難しく、
劇場公開作を観れるのは1年間でほんの数本になりそうですが、
その分、DVDレンタルで沢山観まくろうと思います。

今年はさらに沢山映画を観て、昨年以上に沢山の映画レビューを書いていこうと思っています。
そして今まで観た映画もどんどんご紹介していこうと思います。

今年もToy's『Toy's CINEMA PARADISE』を宜しくお願い致します。


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